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前からずっと気になっていたんですよ。「TourBox」。
でも価格が2.5万円くらいと結構高いので、「そこまで出して買うかぁ?」とずっと二の足を踏んでいたんですが、たまたまamazonのタイムセールで安くなっていたので、ついポチッとしちゃいました。
結果から言っちゃうと、初心者は買わんでくれ〜 って言いたくなるほど超便利グッズでした!
えっ、なぜ初心者はダメかって?? そりゃあんた、初心者はコレを使わない時の不便さとか面倒臭さとかもまだ全然わかってないじゃないですか。
そんなうちから、こーんな便利なものを使ってしまって「これが当たり前」なんて、絶対思って欲しくないんですよぉ。
初心者はまず苦労しないと!(昭和世代の古い考えなもんですからねぇ)
でも、せっかく高いお金を払って買うんですから、その時は「コレだけ払っても買って良かったー」って心底思える方が絶対いいですよね。
そのためには、やはり初心者のうちはキーボードショートカットで面倒臭い経験をまずはたくさん積んでおくことが大事だと思いますっ。
では、実際どんなもんなのよ?というのをZBrushで使ってみた感じでご紹介したいと思います。
そもそも「TourBox」とは何ぞや?
TourBoxは、米国シリコンバレーのスタートアップ企業「TourBox Tech社」が2020年にクラウドファンディングで立ち上げた商品のようです。
従来より所謂「左手デバイス」という製品は様々な製品が出回っており、特にキーボードショートカットを多用するデザイン・動画編集・音楽・3Dモデリング等様々なアプリケーションを使う上で便利に使われてます。
従来の「左手デバイス」はテンキーをベースにしたイメージのもので、これは現在でも主流で様々な商品が出回ってますし、特にゲーミング用のものは多くの操作ができるような複雑な形状をしているものも少なくありません。
そうした中で、「TourBox」はキーボードベースではなく、ボタンやノブ等の形状まで考え、より直感的に操作ができるようにボタンやノブ等の操作で触れる部分をそれぞれ違う形にデザインし、目で確認しなくても左手で操作しやすい操作性を実現してます。
まぁ、汎用的なキーを使わないでオリジナルデザインのキーを使ったりしているから高くなったりしちゃうんでしょうね。そこがメーカーのこだわりなんでしょうけど。
ZBrushでも、やっている方はわかると思いますが、とにかくキーボードショートカットを使うことが多いんですよね。
例えば、「Smoothブラシ」は現在使用しているブラシの状態から「Shift」キーを押しながらやるとか、「Ctrl」キーを押しながらだとマスクができて、『Ctrl+Alt」だとマスクを消せるとか、やり直し(UnDo)は「Ctrl+Z」とかとか、ZBrushではベーシックな作業ででもキーボードショートカットをとにかくよく使うので、この使いこなしが効率的な作業につながっていくと言っても過言ではありません。
そういうキーボードショートカットの作業を続けていると、その作業が段々と面倒臭く、煩わしくなってくるので、そうなってくるとこの「左手デバイス」というものが欲しくなってくる訳です。
だって、例えば「Ctrl+Shift+Alt」とかキーボードのキーを押しながら作業をしょっちゅうやってみてくださいよ。
左手が攣るんじゃないかと思いますよ。
どんな作業かって? そういう方はこの記事を見ちゃってください。
Tour Boxの製品ラインナップについて
TourBoxは現在大きくは以下3種類のラインナップで構成されてます。
ベーシックモデルに当たるのが比較的最近の発売ですが「TourBox Lite」。
スタンダードモデルに当たるのが「TourBox NEO」。
プレミアムモデルが「TourBox Elite」で、最近このシリーズで「TourBox Elite Plus」というモデルが発売されましたが、こちらはこれまでのWindows、macOSに加えてiPadOSにも対応した製品になります。
TourBoxシリーズの仕様比較
TourBox Elite | TourBox NEO | TourBox Lite | |
---|---|---|---|
サイズ | 116 X 101 X 44mm | 116 X 101 X 44mm | 111 X 106 X 39mm |
重量 | 376g (電池を含んで424g) | 370g | 329g |
材質 | PC+ABS+TPU | PC+ABS | PC+ABS |
接続方法 | Bluetooth5.1、USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
カラー | クラシックブラック、アイボリーホワイト、トランスルーセント | ブラック | ブラック |
ボタン数(ホイール含む) | 14 | 14 | 8 |
二つの端末同時接続 | ◯ | ー | ー |
触覚フィードバック | ◯ | ー | ー |
耐指紋塗装 | ◯ | ー | ー |
最大30個のプリセット | ◯ | ◯ | ◯ |
一つのプリセットの操作 | 150個以上の操作 | 150個以上の操作 | 50個以上の操作 |
価格(税込) | 39,960円 | 24,980円 | 13,413円 |
表を見てもわかるように(写真では一目瞭然ですが)、TourBox Liteは廉価版?という位置付けで、物理的にボタンの数を減らしてその分お値段もお安く、買いやすい設定になってます。(それでも定価では1万円超えですが・・・)
TourBox EliteとTourBox NEOの違いは、一番大きいのは有線か無線か?で、EliteはBluetooth機能付きですので、無線で机周りもスッキリと使うことができます。(Eliteは有線(USB Type-C)でも使用可能)
それ以外機能的にはEliteとNEOの差はほとんど無いと言っても過言ではありませんが、先ほどの比較表に記載のある「触覚フィードバック」というのが、他の方々のEliteのレビューを見ていると非常に評価が高いです。
人によっては「死ぬほど気持ちいい」というくらいの書き方をされている方もいますので、NEOに対して1.5万円くらい更に上乗せしてでもこちらを買いたい、というモチベーションがどこまで強くなるか?次第ですね。
で、ちなみに私はそんな贅沢をできる身分でもありませんので、たまたま amazonのセールで安くなっていたTourBox NEOを購入しました。
(その時のamazonのセールではTourBox NEOが2万円を切って売ってましたので、これは買うしかない!と)
「TourBox NEO」開封の儀!
さてさて、早速「TourBox NEO」の箱を開けてみるとしますか。
箱はこんな感じで、しっかりとした紙の素材で出来ており、このブラッキーな色合いと「tourbox」のロゴとがちょっとした高級感を匂わせていますね。
私は定価より安く買いましたが、とはいえほぼ2万円もお支払いしていますので、その金額にある程度見合った箱に入ってきてくれるというのは、大金(私にとってですが)を払ったユーザーに「払った価値があったかな」と入り口での「満足1stステップ」をクリアさせてくれますね。
それでは箱の蓋を開けてみると、こんな感じで「QUICK START GUIDE」等の書類が入ってます。
その下に本体とUSB Type-Cケーブルが入ってます。
どちらも結構厚手のしっかりしたビニール袋に入れられていますね。
袋から本体を取り出すと、想像していたよりも小さいな、という印象ですが、持つと結構なずっしり感で、チャチな感じは一切しません。
また、本体の表面処理も非光沢のマットな黒で、重量感と相まって、なかなかの上質感があるんじゃないでしょうか?
コレは、「満足2ndステップ」もクリアですね!
USB Type-Cケーブルは、片側が横向きにコネクタがついており、本体に接続した場合に縦方向にケーブルのスペースを取らないようになってます。
また、反対側のコネクタはUSB Type-Aへの変換コネクタが付属していますので、PC側にUSB Type-Cのコネクタの数が少ない場合にもUSB Type-Aなら現状まだ汎用性が高いので便利ですね。
「TourBox NEO」のセッティング
「TourBox」を使用するためには、まず公式ホームページから「TourBoxコンソール」をダウンロードしてインストールします。
「TourBoxコンソール」をインストールし、起動すると以下の画面が表示されますので、「TourBox NEO」本体をUSBで接続します。
本体を接続すると、以下の「TourBoxコンソール」設定画面に表示が変わり、この画面で設定を行っていきます。
「TourBoxコンソール」の細かい説明は省きますが、ざっくりと説明すると、左側の上(本体の写真の上)に「プリセットリスト」があり、ここでアプリケーション毎のプリセットを管理します。
プリセットは、デフォルトでadobe系のアプリ(Photoshop、Lightroom等)やCLIP STUDIO PAINT、Davinci Resolveといったメジャーなイラスト、動画編集系アプリのプリセットが入ってます。
残念ながらZBrushはデフォルトのプリセットリストには入ってませんが、ZBrushを起動した状態でプリセットの「追加」を行うと、対応アプリの選択肢の中にZBrushも出てきますので、そこでZBrushを選択するだけでZBrush用のプリセットができます。
(まだこの状態では「プリセット」という「入れ物」ができただけで、何も設定されていないので、ここから各ボタンの設定を行なっていきます)
各ボタンへの操作割り当ての設定は、右側の「プリセット設定」画面で行います。
「プリセット設定」画面にはボタンの種類毎(「ノブ部分」「メインボタン部分」「キットボタン部分」)に分けてリスト表示されており、リスト中のボタンを選択すると、そのボタンが左下の図の中でハイライト表示されますので、どのボタンの設定かが一目瞭然で間違えることがないような配慮がされています。(写真では本体真ん中の「ノブ」を選択した状態)
また、リストの各ボタンの項目には左側に該当するボタンの形をしたアイコンがありますので、コレだけでもどのボタンかがわかるようになっていますので、ボタンの選択で迷うことはありませんね。
下の画面は「Photoshop」のプリセットで「トップ」のボタンを選択した状態です。
「トップ」の行をクリックすると、別画面でボタンの設定を行う画面が開きますので、ここで設定したいショートカットキーを設定します。
設定自体はとても簡単ですが、どのボタン・ノブに何のショートカットを割り当てるか?というのにかなり悩みますね。
ちなみに、公式ホームページには以下のようなアプリ毎に他のユーザーが作ったプリセットをダウンロードして使うこともできますので、「自分じゃどうしたらいいか?さっぱりわからない」という人(やっぱり、そんな初心者はまだ使わんでくれ〜)は、まずこのプリセットを使ってみるのも手かもしれませんね。
ZBrushではどんなボタン割り当てが便利なのか??
これはねぇ、正直何が正解なのか?は分かりません。
ZBrushをどれだけ使いこなせていて、どういうレベルの作品を作っているか?とか、どういう作り方、どういう機能をよく使うのか?とかによってベストな割り当てって全然違ってくると思いますので、「今の自分に便利な割り当てをするのが正解!」ということじゃないでしょうかね。
なお「プリセットリスト」は簡単に作れると言いましたが、同じアプリでもそれぞれ設定の異なる複数のプリセットを作っておけば、作業中にそれを簡単に切り替えできますので、一旦作ったプリセットの設定内容を変えてもいいですし、それはそのまま残しておいて、新たなプリセットを作って異なる設定を割り当てる、っていうのでもOKです。
悩む前にまずは自分の感覚で設定してみて使ってみる、という感じで全然いいと思いますよ。
で、現時点で私のベストプリセットが以下の設定です!
これを見て「ふむふむ」と理解できるような人はこのブログを見ることはないと思いますので(笑)、どのボタンにどんな操作を割り振ったかを表にまとめておきます。
ボタン・ノブ | 割り当て操作 |
---|---|
トップ | Alt(主にブラシ等の効果反転等) |
サイド | Shift(主に「Smoothブラシ」で使用) |
スクロール | Shift+D / D(複数サブディビジョンでの上下移動) |
ダイアル | ] / [ (ブラシのサイズ調整) |
Tour | Ctrl+Z(やり直し:アンドゥ) |
ノブ | NUMPAD ADD / NUMPAD SUBTRACT(表示の拡大/縮小) |
C1 | X(シンメトリ編集) |
C2 | Shift+F(ポリフレーム表示) |
トール | Ctrl(主にマスク) |
ショート | Space(「便利ボックス」の表示) |
上 | Q(ドローモード) |
下 | E(スケールモード) |
左 | W(移動モード) |
右 | R(回転モード) |
この設定は、多分初心者がよく使う操作を大体は網羅してると思いますし、各操作を割り当てしているボタンの位置も結構使いやすい位置関係で割り当てできているんじゃないかと思ってます。
ちょっとだけ使い勝手をご紹介すると、まずブラシを使った時には必ずといっていいほど使用する「Smoothブラシ」ですが、「Shift」を押しながら使います。
これを「サイド」ボタンに割り振ってますが、横からボタンを押してもTourBox本体は全くズレたりすることなく快適に使用できます。
で、何故「サイド」ボタンかというと、上の写真のように「トール」ボタンに割り当てた「Ctrl」と一緒に使うことが結構ありますので、写真のように薬指と親指で両方を押せるのが使い勝手がいいんです。
これはマスクを行う等で「Ctrl」単体で使用する場合も、親指で押すのが使いやすいですね。
次にキーボードでは操作しづらい(指が攣りそうになる)「Shift+Ctrl+Alt」ですが、これも「トップ」ボタンに「Alt」を割り当てることで、指を自然に置く位置で「Alt」単体の操作も楽にできますし、先ほどの「Shift+Ctrl+Alt」の指攣りコンビネーションでも指を自然に置いた位置で操作ができます。(キーボードを使って片手でやることを考えたら、100万倍こちらの方が楽チンです!)
人によっては「Ctrl」を「Shift」に近い「トップ」ボタンに割り当てればいいんじゃないの?という疑問を持つ人もいるでしょう。
でも、やってみてください。
薬指と人差し指で同時に操作する場合と、薬指と親指で操作する場合とを比べてみてください。(すみません、買ってない方はできませんが。。)
両方のボタンを同時に押す時の安定感が結構違うんです。薬指と親指で押す方が断然安定感があるんですよね。
「Alt」も同時に押す時はその間の人差し指を追加で押すだけなので、安定感に全く影響無しですしね。
また、ほぼ手の位置を変えずに親指と人差し指で「ノブ」の操作をすることで、画面(オブジェクト)の拡大/縮小ができます。
(これも個人的にはメチャ画期的です)
あと、やはり自然に指を置いた状態から中指で「スクロール」の操作ができます。
ここにはディバイドを複数実施して幾つかのサブディビジョンがある時に上下を行ったり来たりしながら作業をしたりしますが、使う頻度としてはそれほど多くはないですね。
後は、「ダイアル」ですが、これにブラシのサイズ調整を割り振りました。
これは使う頻度としては超多いので、「ノブ」の方がいいんじゃないか?とも思い、それぞれに割り当ててみながら使い勝手を比較してみました。(そんな設定変更もチャチャっと簡単にできちゃうので、ホント便利です)
結果的には、コレはもう感覚でしかありませんが、自分は「拡大/縮小」は「ノブ」で、「ブラシのサイズ調整」は「ダイアル」の方が操作的にしっくりきました。
色々と「TourBox NEO」をいじっててハッと気が付きましたが、本体のこの大きさ(小ささ)は、手の届く範囲というか、指を自然に置いたときに丁度良い位置にボタンがくるようにするための大きさ、なんですね。
コレより大きいと指が届きづらいボタンが出てきてしまうし、逆に小さいと窮屈になって使いづらくなってしまいますので、そのどちらでもない丁度良い大きさになっているんですね。う〜ん、なかなかやるなぁTourBox!
コレは使ってみて「満足3rdステップ」余裕でクリアですよ!
結論! 「TourBox NEO」は超便利。だけどやっぱり初心者はまだ買わんでくれ〜
「TourBox NEO」は超便利! もう便利以外の何者でもないですね。
まだ使い始めて日が浅いですが、もうすでに身体に(というか指に)馴染み始めてます。
TourBoxは最大30種類のプリセット登録ができますので、ZBrushで作業の過程に応じてプリセットをいくつか作成しておいても良いかな?とも思いますし、今後blenderやDavinci Resolve等他のアプリを使っていく上でも活用できますので、そういう意味ではとてもお買い得なのかもしれませんね。
とはいえ、2万円越えの商品をポチッとするにはかなりの勇気がいりますので、選択肢としては「TourBox Lite」も十分ありだと思います。
コレなら1万円ちょっとですし、今後もしかしたらamazonのセールにも安く出るかもしれませんしね。
ただ、個人的には先ほどご紹介した私の設定を考えた時に、一部無くても良いかな?という設定もあるのはありますが、「サイド」ボタンの有無や、「ダイアル」の有無等、「TourBox NEO」と「TourBox Lite」の差は結構大きいなぁ、と感じてます。
ですので、個人的に言わせていただければ、ZBrushで使用するなら「TourBox NEO」以上がいいんじゃないでしょうか。
(少し時間をかけてお小遣いを貯めてください!)
最後に、やっぱり初心者にはいきなりこんな便利なモノを買わんで欲しい〜。便利さの価値がわからんてぇ。