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とうとう全身が完成するところまで漕ぎ着けました!
しかし、世の中そうそう簡単には物事を進めさせてくれないもんですね。
でもまあ、そのおかげでまたZBrushの新たな発見ができたのですが、複数のサブツールを一緒にギズモで変形することができるんですね!
いきなりそんなことを言われてもさっぱり訳がわからないと思いますが、これを覚えておくと結構便利に使えると思いますので、是非参考にしてみて下さい。(本には書いてませんよ!)


頭の位置を調整してポージングを完成させる:複数サブツール選択機能で救われる!?
さて、身体の完成には、
①仮の位置にある頭や手の位置を調整してポージングを完成させる。
②別々のサブツールで作成していた各パーツを一つのサブツールにまとめる。
③まとめたサブツールの各パーツをダイナメッシュで結合して一つのパーツに統合する。
④パーツとパーツのつなぎ目を綺麗に整える。
と、まぁこんな流れで作業を進めて行きます。
作業的にはそれほど難易度は高くなさそうなので、チャチャっと完成させちゃおうぜー、と軽く考えていたんですが・・・
頭の位置を調整・・・できない!?
ポージング作業をした時、頭はその後に顔等のディテールを作成する際に、左右対象で作業ができるようにセンターの位置から動かさずに作成してきました。
なので、頭と身体の位置がずれちゃってますので、頭の位置を調整していきまーす。

さてさて、それでは「ギズモ」で頭の位置を調整して・・・
やっちまったぁー!
どうやって全部を一緒に移動すんのよぉぉ。
どういうことかというと、髪の毛の束はひとつずつ別々のサブツールに分かれて作成してますので、髪の毛の束の数だけサブツールがあります。さらに猫耳の帽子も然りです。
髪の毛はサブツールを結合してもいいんですが、後々の3Dプリントのためのパーツ分けを考えると全てを結合する訳にはいきません。
といって、別々に移動したら移動後に100%元の状態にするのはほぼ無理ですよね。
当然、本にはそれをどうすればいいかなんて全く書いてません。
ここはググって何か方法がないか調べないといけないですね・・・

複数のサブツールを選択する機能 ーギズモー
やはり、あるもんですねぇ。
複数のサブツールを選択して、「ギズモ」で一緒に変形できる方法がありましたよ。
それは、「選択された全てのサブツールをトランスポーズ」と言う機能が「ギズモ」の中にあったんです。
「ギズモ」なんか、これまでたくさん使ってきたのに、まさに「灯台下暗し」でした。
今まで全く気にも留めませんでしたが、「ギズモ」の右上に「選択された全てのサブツールをトランスポーズ」のアイコンがあります。
で。これをクリックすると、いかにも複数のサブツールを選択しますよ、といったイメージのアイコンに変わります。


「ギズモ」のモードを変更したら、次は以下のようにして複数のサブツールを選択していきます。
(1)選択したいサブツールを「Ctrl+Shift+クリック」で選択します。
そうすると、選択されていないサブツールは「ハッシュライン」と呼ばれる横の縞々模様の表示に変わります。

(2)2つ目以降のサブツールも同様に「Ctrl+Shift+クリック」で選択していきます。


(3)選択を解除したい場合は、再度「Ctrl+Shift+クリック」すれば選択が解除されます。
(4)また、「Ctrl+Shift+背景をクリック」で選択が反転され、「Ctrl+Shift+背景をドラッグ」で全ての選択が解除されます。


「ギズモ」で頭の位置を調整 ーポージングの完成ー
複数のサブツールの選択で頭+髪の毛+猫耳の帽子のサブツール全てを選択できましたので、後は普通に「ギズモ」で移動して頭の位置を調整します。

適切な位置に頭を動かして、ポージングはこれで完成!!


バストの追加と身体の各パーツを結合する
まずはバストを追加します。
「球」を挿入して大きさと位置を調整します。
その後、大きさ・位置が決まったら、その「球」のサブツールをコピーして、反対側のバストの位置に移動・調整します。
このバストは「球」の形のまま使用してますので、ここに難しさは基本的にはありませんが、ポージングをした身体だと左右対称での作業ができず、左右の位置やバランスを見ながら大きさや位置の調整、出っぱり具合の調整を行いますので、この辺がちょっと作業に試行錯誤が必要となる感じです。
(でもバストを挿入すると、やはり女性らしさが出てきますので、そういう意味ではモチベーションは維持できると思いますよ)

バストを挿入できたら、首から脚までの全てのパーツを一つのサブツールにまとめて、ダイナメッシュで全てのパーツを融合させます。
(サブツールをまとめていくには、「サブツール」→「結合」→「下と結合」によって、選択中のサブツールとその下のサブツールとが一つのサブツールに結合されます)
ダイナメッシュは、本の通りに解像度512でダイナメッシュを更新。
そのままではパーツ同士の継ぎ目が残りますので、その継ぎ目を「Smoothブラシ」や「hPolishブラシ」を「Altキー」を押しながら使って継ぎ目の溝を綺麗に埋めていきます。
(ここはほぼ本のお導き通りに作業してます)

ここで、この継ぎ目を綺麗にする作業をしていくと、非常に作業しづらい部分に遭遇します。
脚の付け根の内側の継ぎ目の部分です。(いわゆる、お股の部分です)
でも、これも「Ctrl+Shift」の組み合わせで一気に解決です!
表示範囲を選択できる
「Ctrl+Shift+表示したい範囲をドラッグ」することでドラッグで選択した範囲を表示することができます。
また、「Ctrl+Shift+Alt+表示したくない範囲をドラッグ」で、表示したくない範囲を表示させないようにすることができます。

これで身体の半分を非表示にすると、足の付け根の内側の継ぎ目を消す作業が非常に楽に行えます。
これは簡単で便利な技ですね。


ちなみに、この後に反対側の脚の付け根の作業をしたいという場合は、「Ctrl+Shift+背景をドラッグ」で表示範囲を反転することができます。


身体の完成!
やっと身体が完成しました!!
いやぁ、ここまでの道のりは山あり谷あり?(山があったかな??)で、何度か本の通りいかないこともあって、試行錯誤とググって何とかして乗り切ってきました。
まだ全てが終わったわけではありませんが、ここまでを振り返ってみると、初心者的にはやはり「本の通りにはいかない」「(本には書いてないけど)これってどうやればいいのかさっぱりわからない」といったケースに遭遇することが意外とあって、そこでわからないとつまづきポイントになってしまうなぁ、と実感しました。
まだモデリングは続きますが、今回の「『ZBrush Core』でつくるフィギュア原型」の本をここまで進んでくる中で、初心者が本の通りに進めてもどうしても上手くいかない、というようなポイントの解決方法を結構押さえられたんじゃないかと思います。
(まぁ、それが解決できたから私もここまで辿り着けた訳ですが)
ですので、私と同じようにZBrushのスカルプトモデリングを(この本から)始めた方は、是非このブログを参考にして、途中のつまづきポイントを乗り越えて戦線離脱せずに続けていただければ私も嬉しいです。(同志が増えるのは嬉しい限りです!)




さぁ、体も完成して次からは洋服を着せて行きます。
(誰ですか??洋服を着せない方がいい、なんて言ってるのは(笑))
モデリングも大詰めになってきましたが、おじさん完成目指して頑張りますので、皆さんもまた次回を楽しみにしていてください!


