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ZBrush初心者がフィギュア作成にトライしてみた!(その3:顔のディテール)

※本ページはプロモーションが含まれています。

今回は顔のディテールを作り込んでいきます。
作り込みをし始めると、初心者にはつまづきポイントがあるなぁ、と感じる部分もいくつかありますので、是非参考にしてみてください。

「目」の作成

本の順番とは逆になりますが、まずは「目」を作ります。

(1)「下まぶた」の部分の輪郭の作成

Standardブラシで「下まぶた」の部分を窪ませてから、Smoothブラシで窪ませた部分の上部をならして目全体に馴染むようにします。
※Standardブラシは通常「盛り上げる」ようになりますが、「Alt」を押しながらブラシを使うと逆の効果で窪むようになります。

本には特に書かれてませんが、「下まぶた」の部分を窪ませた後に、「下まぶた」のフチの部分をPinchブラシでなぞるようにすると、フチが立つ(角張る)ようになってクッキリした感じになります。(微妙なので、わかりますかねぇ?)

こういうちょっとした作業が見栄えに影響してくるのが何となくわかりますね。

左:Pinchiブラシ使用前 / 右:Pinchiブラシ使用後

(2)「まつ毛」部分の作成

「上まぶた」の部分は、「まつ毛」を作成することで「目」の上側の輪郭も明確になります。

①「まつ毛」の部分をマスクで描きます。

「描く」と言っても、この辺は絵心がなくても全く問題の無い範囲ですね。
マスクは「Ctrl」を押しながらブラシでなぞると、なぞった部分がマスクとして描画されます。(図の黒くなっている「まつ毛」の部分)

②「まつ毛」のマスクを反転させます。

マスクの反転は簡単で、「Ctrl」キーを押したままオブジェクト(モデル)以外の背景部分をペンでタッチすると反転します。
タッチするごとに「元の状態」⇆「反転」と行ったり来たりします。

③ギズモの「移動」で「まつ毛」の部分を前に引っ張り出します。(出っ張りにする)

後はSmoothブラシでキレイにならして完成ですが、Smoothブラシを使う時にもマスクは解除せずにスムースをかけると、目の周りに影響せずに「まつ毛」の部分だけをスムースにすることができます。

あと、ギズモを使用する時のちょっとした注意事項です。
こうした顔とかのディテールを作成する場合には、通常「X」キーを押した状態で左右対称に作業ができるモードにしておきますが、この間にギズモを使用するような場合には一旦左右対称モードをオフにして(「X」を再度押すことで解除可能)やらないと大変なことになります(笑)
※今回の「まつ毛」の部分を前に移動する場合には左右対称モードのまま行います。

これは左右対称モードのままギズモで横に移動させたものですが、顔がこんなになってしまい初心者には軽い衝撃と絶望感を味わう結果となってしまいます(笑)

しかし、こんな場合は慌てず「Ctrl+Z」でいくらでも戻せますので、焦らず戻せばOKです。(でも、一瞬心臓には悪いですね)

「口」の作成

「口」も基本的な部分は「まつ毛」と同じやり方で作業を進めます。

(1)「口」を開ける

①「口」の部分のマスク作成

マスクを作成する場合にも左右対称モードは「X」キーにより「選択/解除」ができます。
先程の「まつ毛」も、今回の「口」も左右対称モードでマスクを作成した方が楽に左右均等にできます。

②「口」の部分のマスク反転

これも先程の「まつ毛」と同様に「Ctrl+背景をペンでタッチ」することにより反転して「口」以外がマスクされた状態になります。

③「口」の部分をギズモで奥に移動

「まつ毛」のときとは逆で、ギズモで「口」の部分を奥に移動させて「口」の中を作成します。

まぁまぁ、「口」も簡単じゃんと思ってましたが、ところがどっこいそうは問屋が卸しません!

開いた「口」の中がガビガビだったので、Smoothブラシでキレイにならそうと思ったのですが、全くキレイになりません・・・

ポリゴン表示にしてみると、口の中に縦の線がない(後ろに引き伸ばされただけで、細長いポリゴンになってしまっている)ので、「う〜ん、なるほど。これはディバイドをかけてポリゴンを細分化してやればOKですな。」と、ちょっと知った感じでディバイドをかけてみましたが・・・

あかぁ〜ん、ガビガビ直らへん(何で関西弁やねん、って感じですが)

結局、荒れたガビガビのポリゴンはディバイドかけてもガビガビを細かくするだけで、ガビガビはガビガビのまま、ということでした。

そうでしたね。すっかり忘れてましたが、こういう時はダイナメッシュですね。

ダイナメッシュでガビガビも無くなり、キレイなポリゴンになってSmoothブラシもバッチリ効くようになりました!

今回のようにメッシュを引き伸ばしたりしてポリゴンの形状が崩れてしまった場合には、変形させた状態にポリゴンを新たに貼り直すようにしてくれるダイナメッシュが超便利ですね。
(というか、ZBrushではこういうシチュエーションこそダイナメッシュが使えるというのが大きな特徴なんだと思います)

ちなみに、これは「口」の中の上側ですが、やはりポリゴンが超縦長状態になってます。

で、ディバイドをかけてもほとんど状況的には何も変わらないんですね。
このままではまともにブラシが効きません。

そこでダイナメッシュをかけると、キレイなポリゴンでメッシュが貼り直されてブラシも効くようになります。

(2)「口」の中の造形

さぁ、後は口の中(上下左右)をキレイに整えて、「舌」に当たる部分を造形すれば完成!ですが・・・

ん? なんか口内炎??みたいなものができてますが・・・

口内炎?を拡大してみると・・・

穴が開いてるじゃ〜ん!

穴が開いてしまうと、これまたブラシを使っても穴は塞がりません。

やはりこういう時にもダイナメッシュですね。

なぜこんな穴が開いてしまったのか?さっぱり訳がわかりませんが、発見時の画像を見てみると穴が開いた辺を結構薄くならして(削って)しまったような感じに見合えるので、削りすぎて(Smoothブラシを強くかけていると、その部分が結構痩せていきますので)薄くなったために穴が開いてしまったのかもしれません。

それが本当の理由かどうか?は定かではありませんが、念のため削りすぎには注意しましょう!

「顔」の完成

「目」「口」と造形してきてわかったと思いますが、ZBrushではこうしたディテールを作成するような場合には、作成したい部分を
「マスク作成」→「マスク反転」→「ギズモで変形」→「キレイに整える」
というような流れになるんですね。

この流れで「耳」も作成し、一旦「顔」の完成です!
(「耳」は「髪の毛」で隠れてしまうので、あまりこだわって造形しなくてもOKという感じなので、今回は省略します)

「素体」の状態から顔のディテールができてくるとより楽しく、モチベーションも高まってきますね!

自分でもこんな感じにまでできるとは夢にも思ってませんでしたが、ZBrushで本を見ながらでもやればできるもんですねぇ。

次は「髪の毛」を作っていきます。
これで「髪の毛」ができてくると「一休さん(古いか!)」状態から一気に女の子っぽくなりそうで楽しみですね。

それでは次回の「髪の毛」作成もお楽しみに!!

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